無事に Puppy Linux を起動できたでしょうか?
そうすれば、次はカスタマイズを行い、自分好みの名犬に育てようと思うでしょう。
いくつか記載を行います。
インストール直後であれば、アプリケーションを起動し、軽く操作した後に一度再起動してみて下さい。
個人情報ファイルの保存をたずねられるはずです。一度この個人情報ファイルを保存して下さい。
初期設定のままでも良いですが、
標準ではない Web ブラウザを使うなどインストールが想定される場合は
512M 以上の生成が必要になるでしょう。
これを行わずに作業を進めるとメモリの空き容量不足になりますので、ご注意下さい。
まずは外見を変更したくなるでしょう。いろいろと変更できます。
外見を変更するデスクトップ関連はすべて メニュー - デスクトップ 内にあります。
メニューはデスクトップを右クリックしても表示されます。
まずは壁紙から。もちろん任意の画像を壁紙として指定できます。
メニュー - デスクトップ - 背景画像の設定 にあります。
注意してほしいのは、/usr/share/backgrounds 内の画像しか検出しないバージョンがある点です。
そのため表示させたい画像は /usr/share/backgrounds 内に置く必要があります。
なお、壁紙の変更によってデスクトップアイコンの文字が見難くなった場合、
ファイル (ROX ファイラー) を起動し、
ファイル・フォルダ部分で右クリックして オプション設定 を選びます。
表示された オプション ウインドウの左項目 ピンボード を選びます。
ここの 外観 にある項目 文字の色 文字の影 を変更する事で文字色の変更が可能です。
下にあるタスクバーの外見や大きさ・非表示の有無は
メニュー - デスクトップ - JWMの設定 から行います。
ここで気がついて欲しいのは、タスクバーの事を Puppy Linux では「トレイ」と呼んでいる事です。
また、他の Linux では「パネル」と呼ぶ事もあります。これらはタスクバーの事だと思って良いです。
外見の変更は「JWM テーマの選択」になります。
Windows の スタート に該当する左下の表示ボタンです。
通常(JWM を用いている場合)ホームフォルダの .jwmrc-tray に記載があります。これを変更します。
画像の参照先はファイル名のみの場合、/usr/local/lib/X11/mini-icons の中です。
<TrayButton label="メニュー" icon="mini-hako-dog.xpm">root:3</TrayButton>変更した後は メニュー - シャットダウン - JWMをリスタート で反映されます。
メニュー - デスクトップ - Gtkテーマの設定 で外観を設定できます。
ただし、正直なところデフォルトが一番出来が良いでしょう。
メニュー - デスクトップ - デスクトップアイコンの切替 です。
.pet ファイルで追加が可能です。とりあえず下記を参照してみて下さい。
もっと探したいなら Puppy Linux Discussion Forum の Eye Candy を訪れてみて下さい。
http://www.murga-linux.com/puppy/index.php?f=37
デスクトップ環境として Puppy Linux は JWM が採用されていますが、 これを変更する事もできます。murga-linux(本家フォーラム)にいくつか公開されています。 ただし、日本語入力ができなくなったり、 正常に表示されなくなる等の誤動作も発生する恐れがあります。 行う場合はまず破損しても良いテスト環境で行って下さい。
例えばブラウザ・メールは Opera または SeaMonkey が標準で採用されていますが、
これを変えたいと思う人もいるかもしれません。
もちろん変更する事も可能です。
ここで一つ頭に入れておいてほしい事があります。「犬を太らせない事」です。
具体的にいうと、「アプリケーションを追加しすぎてはいけない」という事です。
先ほど個人情報ファイルを保存しました。これは起動する時にメモリへ読み込まれます。
これが Puppy Linux が快適に動作する秘密だったりします。
その一方で、アプリを追加したり、ファイルを入れるようになると、
個人情報ファイルが大きくなり、起動時や終了時に時間を要する事になってきます。
また、あまり大きくなりすぎると、空容量不足でファイルを保存できなくなったり、
最悪個人情報ファイルを破損して中身を失う可能性があります。
Puppy Linux では必要最小限の追加を望まれます。
一つの解決方法として、Web ブラウザで使えるアプリを用いる方法があります。 メールなら Gmail や Yahoo! メール、 クラウドサービスの Dropbox や Google ドライブ(文章・表計算もブラウザ上で使えます) Twitter も twitter.com がありますが、twicli という Web アプリ、ブラウザの拡張機能にもあります。 ssh ならブラウザの拡張機能にもあります。Firefox には fireftp という FTP クライアントもあります。 グラフィックも Web アプリがあります。今やブラウザだけでもできる事は結構多いです。
一番はやいのは、メニュー - セットアップ - Puppyパッケージマネージャ から
パッケージマネージャを使用して追加する方法です。主なアプリはここから追加できます。
例えば Precise-571JP・550JP・lupu-528JP では
Ubuntu のデボジトリもここから参照し、インストールできます。
特に Ubuntu はデボリトジの更新が激しいです。 正常にダウンロードできない場合は パッケージマネージャの設定 から ただちに更新 を選択して下さい。 英文になりますが、Enter(return)で進めて構いません。 少し待たされた後、最新デボジトリの情報に更新されます。 表示されるバージョンも変化しているはずです。それ以外にフォーラムや個人の Web サイト・ブログから
特にサイズの大きいパッケージは .sfs 形式で提供されている事があります。
必要に応じて追加したり、外したりできる前提のパッケージです。
Puppy が他と違う大きな点の一つでしょう。
慣れないなら他のファイルマネージャを選ぶ選択肢もあります。
標準。クセはありますが、慣れると快適です。
Windows のエクスプローラに似た操作性です。
Lubuntu で標準採用されています。
小さいサイズで多機能。だから Puppy は SeaMonkey や Opera を採用しているのです。
Precise-571JP 標準。ブラウザとメールを変え備えます。
レタリングの良さと多機能な割に容量が小さいです。
ディスクキャッシュを無効にする事を推奨します。 Opera - 設定 - 設定 と選び 設定 画面から 詳細設定 タブ、 左項目の 履歴 にある ディスクキャッシュを 無効 にします。
多くの Puppy Linux では標準。ブラウザ・メール・HTML エディタ等が一つにまとまっています。
バージョン 2.x は Firefox がベースです。そのため、多くは Firefox と変わらない表示でブラウズできます。
下記 Firefox の下にあるディスクキャッシュを使わないようにする設定をおすすめします。
もちろん Firefox も単体インストール可能です。
Precise であれば Ubuntu パッケージで新しいバージョンを使えます。
Ubuntu パッケージでは日本語化を行う「firefox-locale-ja」も別途存在する事に注意して下さい。
ディスクキャッシュを使わないように設定する事をおすすめします。 ロケーションバーで about:config を入力し、検索欄で cache と入れ、次の値を変更します。 browser.cache.disk.enable → false に変更 browser.cache.memory.enable → true になっていなかったら true に変更
Google Chrome をご存知なら Chromium を使用するのもひとつの手です。
Ubuntu パッケージをご利用の際は日本語化を行うために
「chromium-browser-l10n」 もインストールが必要です。
/etc/chromium-browser/default をテキストエディタで開き、 CHROMIUM_FLAGS の行を CHROMIUM_FLAGS="--user-data-dir --disk-cache-size=1 --media-cache-size=1" と変更して下さい。Ubuntu パッケージはこれを行わないと起動しません。 またこれはファイルキャッシュを最小限にし、個人情報ファイルのサイズ増加を抑えます。 その後、設定 画面から 詳細設定を開く を選択し、 プライバシー にある 閲覧履歴データの消去 を選択、 次の機関のアイテムを消去 を「すべて」、キャッシュ にチェックを入れて消去を行って下さい。 これを行わないと最近参照した Web サイトが正常に参照できなくなる場合があります。
共通の内容として、マウスのクリックでコピー、ホイールのクリック(中ボタン)で貼り付けができます。
伝統的なもので、多くのターミナル・端末はこれが使えます。
これ以外にも Web ブラウザで使用できるターミナル・端末が登場しています。
Precise-571JP・550JP はこれが標準です。
しかしこれにはメニューバーがありません。これが嬉しくない人も少なくないでしょう。
なお、ショートカットとしては Ctrl+Insert で コピー、Shift+Insert で 貼り付け ができます。
特に Mac では Magic Mouse で中ボタンが行えず、Apple Keyboard には Insert(に該当する)キーが存在しません。
下記のターミナル導入を行うのが無難でしょう。
lupu-528JP 等の一部バージョンで標準搭載です。
Chrl+Shift+C でコピー、Chrl+Shift+V で貼り付け、またメニューからも各種操作ができます。
元々は LXDE というデスクトップ環境向けのターミナルですが、Puppy Linux でも問題なく扱えます。
ROXterm 同様各種操作ができます。
背景の半透明表示で色指定もできるので、カスタマイズこだわり派にはおすすめ。
Windows なら FFFTP、Mac なら Transmit のような扱い方のできる FTP クライアントがあります。
下記はすべて FTP・FTPS(FTP over SSL)・SFTP(ssh+FTP)をサポートします。
標準装備。GUI 版は知られていますが、実はほぼ同じ表示をする CLI 版もあります。
http・https のディレクトリ表示、ssh(SCP)もサポートする万能クライアントです。
Windows・OS X もあり、共通の設定ファイルが使えます。
FFFTP に近い形に表示をカスタマイズできます。
もし Firefox を使っているならアドインをチェックして下さい。
高性能な FTP クライアントが Firefox 内で動きます。
FFFTP の設定ファイルが他へ移行できずにいるなら Wine を経由して FFFTP を使う選択肢もあります。 Wine は Linux 等で Windows アプリを動かします。Puppy Linux にはポータブル Wine もあります。 FFFTP は Windows 95 時代からの歴史が長い FTP クライアントで、ライブラリをあまり使用していないため、 Wine 経由でも問題なく動作します。しかも速度も遅くならず、結構快適です。 テキストファイルの編集用に Windows 用のテキストエディタも入れておくと良いでしょう。
Word や Excel に代わるものならこれらが選択肢です。
標準装備。(一部バージョンでは .sfs で提供) 機能はシンプル。そのためサイズは小さく、使いやすいです。
高性能なオフィスもあります。これらは Windows・OS X 版もあります。.sfs 形式で得られるでしょう。
Google アカウントをお持ちなら一度使って見るべきです。クラウドの素晴らしさを実感できます。
編集している状態で他のパソコン等から参照してみましょう。驚くと思います。
スマートフォン・タブレット端末向けはアプリで編集ができるのも大きな魅力です。
画像を加工する時はこれらのツールです。
画像形式の変換、切り取り、画面キャプチャーも行えます。通常は mtPaint で十分こなせます。
ペイント系ならこれがあります。Photoshop にも負けない多機能です。
ドロー系。lite 版が標準であります。ドロー系の方が目的の画像を作りやすい場合があるかもしれません。
メニュー - セットアップ - Defaults-chooser 既定のアプリ を起動し、
アイコンから起動できるアプリを選びます。
項目は一覧で出てくるパッケージ以外でも手入力できます。 例えば メール のアイコンでブラウザを起動し、Web メールを起動する事も可能です。 例: Chromium を起動し、Gmail を参照する chromium-browser gmail.com
メニューの右にアイコンを追加したい場合は メニュー - デスクトップ - JWMの設定 を起動し
トレイの中のアプリ起動ボタン で設定できます。
またはホームフォルダの .jwmrc-tray を編集しても行えます。
変更した後は メニュー - シャットダウン - JWMをリスタート で反映されます。
気に入った状態になったら .jwmrc-tray をコピーし、バックアップを行うのがおすすめです。