Konkiti
konki****@users*****
2003年 5月 18日 (日) 19:41:46 JST
Konkiti です。 「第12章 ハッカー地獄の小さな旅」の査読結果をお送りします。 まず状況として、前の車に研究所からきた道順を知っているプログラマ、 後の車にストールマンと筆者の車 2 台で走っていて、後の車はストールマンが 運転しているということでいいんですよね。 それを前堤に査読してみました。意訳バリバリですんで、適当に取捨選択ください。 > リチャード・ストールマンは、レンタカーのフロントガラス越しに、キヘイの街 > の信号をまばたきもせずにじっとみつめて、変わるを待っていた。 リチャード・ストールマンは、キヘイの街を抜ける交差点の信号が変わるのを、 レンタカーのフロントガラス越しにまばたきもせずにじっと見つめながら 待っていた。 > 私たちふたりは、パイアの街の近くへと目指していた。そこで、ソフトウェア・ > プログラマとその妻たちと小一時間ディナーをともにしようと、落ち合う予定 > だった。 私たち二人はパイアの街の近くを目指していた。あるプログラマとその妻たちと 夕食を共にしようと、約 1 時間後ぐらいに落ち合う予定だった。 > 鋼鉄でコーティングされたひとくちが、巨大な商業サナダムシの消化管を > 抜けていくように感じずにはいられない。脇道がないから、その感情が > 悪化させられる。 巨大な商業的サナダムシの消化管を飲み込まれて行く、鋼鉄でコーティング された一片の食物になったように感じずにはいられない。脇道が無いことが、 その感情をさらに悪化させる。 > 残念ながら、ぼくたちは、前に座っている運転手のなすがまま。道を知って > いる研究所のプログラマは、近くのピラニ・ハイウェイじゃなくて、景色の > いい道を選んでハイアに行こうと決めていた。 残念ながら、私たちは前を走る車の運転手のなすがままだ。この運転手はパイア への通を知っている研究所のプログラマで、近くのピラニ・ハイウェイでは なく景色のいい道を使って私たちをパイアに連れて行こうと決めていた。 > 「彼はどうして曲がらないんだ?」ストールマンは不満げに言う。いらいら > でお手上げだ。「嘘だよなぁ?」 「彼はどうして曲がらないんだ?」ストールマンはいらいらして腕を振り上げ ながらうなるように言った。「信じられるかい?」 > そのどちらにも答えないことにした。マウイで、ストールマンが運転する > クルマに私が乗るなんてことは、十分ありえない。 私はそのどちらにも答えないことにした。ここマウイでストールマンが運転 するクルマに乗っていること自体が十分に信じられない話だ。 > それから、左手に、夕陽が沈んでいくのを見る。精一杯、室内を眺めてみる。 それから左手に夕陽が沈んでいくのを見ながら、私は車の室内装飾品に紛れ 込もうと精一杯努力した。 ※ストールマンを刺激しないようじっとしてたということじゃないかと思います。 訳文だけではよくわからないので、訳注を付けてもいいかもしれません。 > 道を曲がる次のチャンスがついにやってくると、ストールマンは、前の運転手に > 合図をすべく、右への方向指示を出した。運が無かった。またもや、交差点をの 「運が無かった」は「うまく行かなかった」とか、「そううまくは行かなかった」 という感じではないかと思います。 > 前に座っている物忘れのひどい運転手を見て、ストールマンに苦痛を与えるの 「物忘れのひどい」は「気の利かない」ではどうでしょう。 > ストールマンに、Symbolicsとの戦わせ、 「Symbolicsと戦わせ」の Typo かと。 > 都市計画担当者は、交通を再整備しクルマの流れを分配するのではなく、たった > 一本のメイン・ストリートへとすべてを流れ込ませるよう選んだのだな。 「選んだのだな。」は「選んだのだ。」あるいは「にしたのだ。」または 「してしまったのだ。」で終るほうが通りがいい気がします。 >「不完全なシステムは、ハッカーを激怒させる。」スティーブン・レヴィは見て > いる。 述べているではいかがでしょう。 あと、スティーブン・レヴィはスティーブン・レビーの方が一般的な気がします。 > 「不必要な」[レヴィは強調する]もので、 ここは "不必要な"(筆者注:スティーブン・レビーによる強調) ぐらい書か ないと、原文を見てない人には伝わらないかもしれません。 > 前のドライバーは、都市計画者のゲームにずっと付き合おうと選んでいるわけだ。 「しているわけだ。」の方が自然な感じがします。 > ダンテの『神曲』に登場するヴァージルのように、 全然詳しいわけではありませんが、日本だと「ウェルギリウス」とか 「ベルギリウス」とか言うらしいです。 > ガイドが、前方のいびつな五角形のUターンをし始めるのを見て 「我々のガイドが前方でぎこちなく五角形型にUターンし始めるのを見て」 でいかがでしょう。 > おまえ、わざとやったんだろう。 お前、わざとやったんだろう。 > 彼がそうすると、頭を振って、ぼくたちに懇願した。 彼はそうしながら頭を振って我々にすまなそうに肩をすくめて見せた。 > 歯を食いしばった運転手のジェスチャーは、本土の人間のいらだちを少し > あらわした。でも、彼は島民として予期 された運命論にいらだっているのだった。 歯をむきだしてにやにや笑う顔と合わさって、その運転手のジェスチャーは 本土の人間のいらだちを少しは表していたが、島の人間の運命論により 和らげられていた ※ここうまく訳せません。 > 運良く、涙は出ずにすんだ。夏の夕立みたいに、はじまるとすぐに不機嫌はな > おった。泣きじゃくったように息がはげしくなった後、 運良く涙は出ずに済んだ。夏の日の夕立のように、始まったと思ったらすぐに 不機嫌は直った。愚痴っぽいあえぎ声を上げた後、 > ストールマンはバックにギアを入れ、自分でUターンさせた。 「自分で」は無いほうがスッキリする気がします。 > メイン・ストリートへと戻るまでには、もう30分もホテルを早く出ていたら > というぐらい彼の表情は無かった。 メイン・ストリートへ戻ったときには、彼の表情は 30分前にホテルを出たとき のように無表情になっていた。 > これで、ハイウェイに簡単にアクセスできる。たちまち、パイラに向けて、 > リラックスできるスピードにまで落とした。 そこからは簡単にハイウェイにアクセスできた。たちまち、リラックスできる スピードでパイラに向けて疾走し始めた。 ※ speed off はどっちかというとスピード出す方の意味みたいです。 > タイヤのまわりのブンブンという音 タイヤのまわりの雑音 > チェロとバイオリンのトリオの響きだけだった。 チェロとバイオリンの三重奏だけだった。 > *102 See Steven Levy, Hackers (Penguin USA [paperback], 1984): 40. *102 スティーブン・レビー著 ハッカーズ (工学社 ; ISBN: 487593100X ; 1987/02): ※ 頭の 102 と後の 40 って何でしょう? あと、「ぼくたち」と「私たち」が混在しているところがちょっと気になりました。 よろしくお願いします。 Konkiti.