ポインティングデバイスはディスプレイ上の位置を示す機器です。普通、タブレットやマウスを用います。タッチパネルも使えますが、絵を描くことには向いてないと思います。マウスもまた、絵を描くことには向いていないので、タブレットに主眼をおきます。

タブレットは自由線を引くことが得意です。そのかわり、正確な位置にポインタを合わせることは苦手です。また、マウスの左クリックに当たる入力は得意ですが、右クリックは少し苦手です。さらに、ダブルクリックや中ボタン、スクロールに関してはほぼ使えないと思った方が良いと思います。

そこで、タブレットの特徴に合わせて操作を考え、マウスでの入力はタブレットでは行いにくい動作で補助することにします。

ツールアイコン

ツールの選択は、メニューでもアイコンでも、タブレットではやや面倒です。ツールの表示が大きければ、その分作業領域が減ってしまうので不都合ですが、小さければタブレットでは選択しにくいです。これを解決するために、次の方法を考えます。

  • ツールは分類ごとにまとめておく。
  • メニュー(文字)かツールバー(アイコン)どちらかのみを表示する。
  • ツールを選択するときには表示が拡大される。

絵を描いていて、ツールを使わないときはツールは見えるくらいの大きさで構いませんが、選択するときには選択しやすい大きさになるようにするべきでしょう。その選択する意思を示すためにはツールがある位置をドラッグします。すると、ツールが展開されて、分類別のアイコンが出てきます。そして、使いたいツールの上でタブレットを離すことでツールを選択します。選択をキャンセルするときはツールがないところでタブレットを離します。

制御点

タブレットでは細かい点を選択することは困難です。数ドットでは、マウスでも選択が困難です。そのため、ただでさえ操作が煩わしいベジエの修整は、点を選ぶだけでも一苦労になります。これを回避するため、点は簡単に選択できるようにする必要があります。

点を簡単に選択するには、要するに点を選択できる範囲を広くすればいいわけです。ただし、そうすると、線の選択など、別の操作が行いにくくなります。そこで、点を選択するときは、事前に動作を切り替えた方がよいでしょう。動作の切り替えはキーボードを併用するのが簡単です。タブレットのみで行う場合、なにもないところで円を書くなど、いわゆる左ドラッグのみで行える操作で出来るようにすべきです。