from-****@i-lov*****
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2007年 8月 1日 (水) 15:41:51 JST
/proc/ccs/ と /etc/ccs/ の由来についてです。 2004/7 頃から /proc/sakura/ と /proc/tomoyo/ という2つに分かれて管理していました。 それぞれのディレクトリ以下に機能毎にインタフェースファイルが提供されており、 機能が追加されるたびにインタフェースファイルを追加していく構造でした。 2005/7 頃に /proc/sakura/ と /proc/tomoyo/ 以下に分散していた多数のインターフェースファイルを見直し、 /proc/ccs/ 以下の数種類のインタフェースファイルに集約しました。 ポリシーファイルも機能毎に分かれたものから数種類のファイルに統合されました。 /proc/tomoyo/ を残すのではなく /proc/ccs/ に変更したのは、 sakura と tomoyo と syaoran と cerberus と yue の機能が出揃い、全てが1箇所に集合することで 「完成形(カードキャプターさくらの世界を再現した状態)に達した」ことを象徴するためです。 2005/11 に TOMOYO Linux 1.0 として公開されました。 /proc/ccs/ というインタフェースディレクトリと /root/security/ というポリシーファイル置き場と /root/ccstools/ というユーティリティ置き場が使われていました。 2006/7 には /root/ ディレクトリが使えない環境もあるのでポリシーファイルの置き場所が /root/security/ じゃない方がいいのではという意見が出ました。 http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/tomoyo-users/2006-July/000090.html http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/tomoyo-users/2006-July/000084.html 2006/10 にポリシーの読み込みを外部プログラムに切り出すことで ポリシーファイルの置き場所をカーネルにハードコーディングしないで済むようにしました。 ポリシーファイルのデフォルトの置き場所は /proc/ccs/ に呼応して /etc/ccs/ としました。 http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/tomoyo-users/2006-November/000125.html 現在でも使われている init=/.init という指定を行うようになったのもこの時です。 そして今、 TOMOYO Linux なのに /proc/tomoyo/ や /etc/tomoyo/ じゃないのは何故だという話が出てきたわけです。 /proc/sakura/ および /proc/tomoyo/ はまだ開発途上で使われていたインタフェースであり、 完成状態である /proc/ccs/ を開発状態である /proc/tomoyo/ に戻したくないというのが (開発者のワガママな)歴史的経緯による理由です。 そのため現在でも、 /proc/ccs/ というインタフェースディレクトリと /etc/ccs/ というポリシーファイル置き場と /root/ccstools/ というユーティリティ置き場が使われています。 それだけでなく、 TOMOYO Linux ではプロジェクト名が TOMOYO である以外は README.ccs やパッチファイル( ccs-patch-\*.txt の EXTRAVERSION )や パッケージ名( ccs-patch ccs-tools )に至るまで ccs で統一されているのです。 (ただ、今更 TOMOYO Linux を CCS Linux に変更することは不可能でしょう。) /root/ccstools/ が変だというのならば /sbin/ccstools/ や /usr/sbin/ccstools/ に移動するのは全く気にしません。 ただ、 /root/ccstools/ を /sbin/tomoyo/ や /usr/sbin/tomoyo/ 等に移動するのは ccs でなくなるので (開発者のワガママなのですが)乗り気ではないです。 でも、そうしないとユーザが障壁を感じるのであれば仕方が無いでしょう。