長南洋一
cyoic****@maple*****
2011年 5月 3日 (火) 20:43:16 JST
長南です。 ずっとよくなったと思います。でも、わたしたちが挙げる訳例は、 あくまでも参考です。間違っていないかぎり、ご自分がよいと思った ように、ご自由に文章を作ってください。当たり前ですが。 > .\"O .TH HELP2MAN "1" "March 2011" "help2man 1.39.2" "User Commands" > .TH HELP2MAN "1" "5月 2011" "help2man 1.39.2" "ユーザーコマンド" これは、やっぱり日本語にしない方がよいと思います。 こういうところがありますから。 > \fB\-m\fR, \fB\-\-manual\fR=\fITEXT\fR > マニュアルの種類 (User Commands, ...) さて、次の二ヶ所ですが、 > .\"O \fB\-i\fR, \fB\-\-include\fR=\fIFILE\fR > .\"O include material from `FILE' > .TP > \fB\-i\fR, \fB\-\-include\fR=\fIFILE\fR > `FILE' から原稿を差し込む > .\"O .TP > .\"O \fB\-I\fR, \fB\-\-opt\-include\fR=\fIFILE\fR > .\"O include material from `FILE' if it exists > .TP > \fB\-I\fR, \fB\-\-opt\-include\fR=\fIFILE\fR > `FILE' が存在した場合に原稿を差し込む # 「`FILE' が存在した場合に `FILE' から原稿を差し込む」では # くどいですか。 > .\"O [section] > .\"O text > .\"O > .\"O /pattern/ > .\"O text > > ---- (中略) ---- > > [セクション] > 原稿 > > /パターン/ > 原稿 原文は material と text という別の言葉を使っています。つまり、 同じものを前者では「作成される man ページの材料」として見ており、 後者では「意味のある言葉のつらなり」として見ているわけです。 また、material はファイルの中身を漠然と指しているのでしょうし、 text はそのファイルの中身の、ある特定部分を指しています (まあ、 そこがファイルの本体なわけで ……。そう考えると、text には 「本文」という訳もあるかもしれません)。ですから、できたら、 訳し分けた方がよいと思います。ただし、どちらも (ほぼ) 同じもの なのだから、同じ言葉を使った方がよいと、判断なさったのなら、 それはそれで一つの見識です。読者にとってわかりやすいのが、 一番大事なことですから。 > .\"O .TP > .\"O \fB\-\-version\fR > .\"O print version number, then exit > .TP > \fB\-\-version\fR > バージョン番号を表示し終了する > .\"O .PP > .\"O EXECUTABLE should accept `\-\-help' and `\-\-version' options and > produce output on produce output on の頭に .\"O が付いていません。と言うより、 EXECUTABLE から on までが原文では一行で、それを途中で改行して しまったのですね。 > .\"O EXECUTABLE should accept `\-\-help' and `\-\-version' options and > produce output on > .\"O stdout although alternatives may be specified using: > .PP > マニュアル作成の対象になるコマンド (上記書式の EXECUTABLE) は、 > \fB\-\-help\fR や \fB\-\-version\fR というオプションを受け入れて、標準出力にメッセージを表示するようになっているべきである。 > もっとも、次のような方法を使えば、\-\-help や \fB\-\-version\fR に相当する別のオプションを指定することが可能だ。 「(上記「書式」の EXECUTABLE)」の方がよいでしょうね。ついでですから、 「\fIEXECUTABLE\fR」と下線 (本当はイタリックなのかも) も付けちゃい ましょうか。 「標準出力にメッセージを表示」と「標準出力にメッセージを出力」の どちらがよいか、と考えています。 「次のような方法を使えば」は、わたしの訳例どおりですが、自分でも いまいちな訳だと思っています。適当な訳があったら、差し替えてください。 ついでに言うと、「次のような」はコロンの訳です。 > .\"O .SH "INCLUDE FILES" > .SH ファイルの差し込み 立花さんが「取り込み、差し込み」に賛成してくださいましたが、 わたし自身は「インクルードファイル (あるいは、インクルード・ ファイル)」派です。すぐ下でどういうことかを説明していますから、 カタカナ語でも問題ないと思いますし、ここで「インクルード」を 言っておくと、あとあと翻訳が楽だろうと思うのです。 それから、わたしの語感では、include は「取り込み」で、insert が 「差し込み」です。つまり、中にいて何かを「取り込む」のと、外から 何かを「突っ込む」の違い。事実上の違いはほとんどありませんから、 文章中で一貫していて、読者に何のことかよくわかれば、どちらでも よいと思いますけれど。 > .\"O Additional material may be included in the generated output with the > .\"O .B \-\-include > .\"O and > .\"O .B \-\-opt\-include > .B \-\-include > および > .B \-\-opt\-include > オプションを利用して出力を生成すると追加の原稿を差し込むことができる。ファイルの > 書式は単純である。 「生成すると、」と読点を入れた方がよいのではないでしょうか。 それから、厳密に言うと、「--include や --opt-include オプションを 使用すると、生成する出力に追加の原稿を差し込むことができる」です。 結局、言っていることに変わりはありませんし、語句の位置をずらすのは、 翻訳のテクニックの一つですけれど。 > .\"O Blocks of verbatim *roff text are inserted into the output either at > .\"O the start of the given > .\"O .BI [ section ] > .\"O (case insensitive), or after a paragraph matching > .\"O .BI / pattern /\fR. > .\"O > 原稿は *roff のテキストであり、出力中の、指定された > .BI [ セクション ] > (大文字・小文字は区別されない)の先頭部分や > .BI / パターン /\fR. > にマッチするパラグラフの直後に、そのままの形で挿入される。 「(大文字・小文字は区別されない)の先頭部分や」のカッコの後ろに 空白がありません。 > .\"O Patterns use the Perl regular expression syntax and may be followed by > .\"O the > .\"O .IR i , > .\"O .I s > .\"O or > .\"O .I m > .\"O modifiers (see > .\"O .BR perlre (1)). > .\"O > パターンには Perl の正規表現の文法を使用する。修飾子の > .IR i > , > .I s > , > .I m > が使用できる ( > .BR perlre (1) を参照)。 「使用」が二個続くのが気になります。「が後置できる」が固ければ、 「を後に付けることもできる (付けてもよい)」でしょうか。 これも、好みの問題です。 > .\"O Lines before the first section or pattern which begin with `\-' are > .\"O processed as options. Anything else is silently ignored and may be > .\"O used for comments, RCS keywords and the like. > .\"O > 最初のセクションより前の行や '\-' で開始されるパターンの行は > オプションとして処理される。それ以外は、何もせずに無視されるので > コメント、RCS キーワードといったものに利用される。 わたしの案を採用なさらないのは構わないのですが、そういうときは 理由を書いてくださった方がありがたいと思います。説明不足なら、 できるだけ説明しますし、こちらが間違っている場合は、勉強になります。 which の先行詞が pattern ならば、begin は begins になるはずです。 ここは、 (Lines before the first section or pattern) which begin with という構文です。 それに、「'-' で開始されるパターンの行は、オプションとして 処理される」というのは、実際の動作としても、どういうことか わかりませんし。 「最初のセクションやパターンより前にある行で、'-' で始まっている行は」 という訳例を挙げましたが、「... 前にある行のうち」の方がよいかも しれません。 それから、may のような助動詞は原則として訳出するべきだと思います。 「利用される」では、可能か受身が曖昧になります。この場合なら、 「使用 (利用) することができる」でしょう。 > .\"O Other sections are prepended to the automatically produced output for > .\"O the standard sections given above, or included at > .\"O .I other > .\"O (above) in the order they were encountered in the include file. > それ以外のセクションについては、上記の標準的なセクションのために > 自動的に生成される出力の前に挿入されるか、あるいは、(上記の) > .I その他 > の位置に、インクルードファイル中で見つかった順番で取り込まれる。 ここだけ「インクルードファイル」を使っています。 > .\"O .SH AUTHOR > .\"O Written by Brendan O'Dea <bod****@debia*****> > .SH 作者 > 作者 Brendan O'Dea <bod****@debia*****> 「作者 Brendan O'Dea <bod****@debia*****>」は、「作者」を消すか、 「作者は Brendan O'Dea <bod****@debia*****> である」とするところでは ありませんか。 > .\"O .SH COPYRIGHT > .\"O Copyright \(co 1997, 1998, 1999, 2000, 2001, 2002, 2003, 2004, > 2005, 2009, 2010, 2005, 2009, 2010, の行頭に .\"O が付いていません。これも原文の 一行を途中で改行してしまったのですね。 > .\"O .SH "SEE ALSO" > .\"O The full documentation for > .\"O .B help2man > .\"O is maintained as a Texinfo manual. If the > .\"O .B info > .\"O and > .\"O .B help2man > .\"O programs are properly installed at your site, the command > .\"O .IP > .\"O .B info help2man > .\"O .PP > .\"O should give you access to the complete manual. > .SH 関連項目 > .B help2man > の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとして整備されている。もし、 > .B info > および > .B help2man > のプログラムが正しくインストールされているならば、コマンド > .IP > .B info help2man > .PP > を使用すると完全なマニュアルを読むことができる。 documentation は「ドキュメント」と訳せると判断なさったのですか。 研究社の「リーダーズ + プラス」に documentation 1 [電算] a ドキュメンテーション, 文書化 《コンピューターのソフトウェア [ハードウェア]などに対し目的・内容・フローチャートなどを まとめて文書化しておくこと》 b [電算] コンピューターのソフトウェア[ハードウェア]の 説明書[手引書], マニュアル. という項目があります。「ドキュメント」と訳してもよいのかも しれません。 それから、at your site は意図的に省略なさったのですか。 「the command info help2man should give you access to the complete manual.」の should は省略せずに、訳出した方が よいと思います。「... 読むことができるはずだ」などと。 # po ファイルがどんなものかは、すでに見せていただきましたから、 # po ファイルでの投稿が OK になるまで、roff のソースに po ファイルを # 添付なさらない方がよいと思います。roff のソースだけなら、JM の方で # 原稿の自動処理ができるようですから。po ファイルでの投稿ができるように # なれば、po ファイルだけでよいわけですし。 # po ファイルでの投稿ができるかどうかは、投稿された po ファイルを # 日本語の roff テキストに変換するスクリプトが JM 側にあるかないかの # 問題だろうと思います。 # 投稿の書式については、もしまだなら、 # http://linuxjm.sourceforge.jp/guidance/mailformat.html # をご覧になっておいてください。送信先アドレスなんて古いままに # なっていますけれど。 -- 長南洋一