{{{ comment h2w-title:ファイルのリンク link }}} == ファイルのリンク link == #SECTION0310121000000000000000 ファイルのリンク処理は、vfs sys_link(do_link)関数が行っている。リンク元のファイルのdentryとリンク先になるdentryを、lookup_dentry関数を用いて求めたあと、リンク元のファイルの親ディレクトリのiノードのlinkオペレーションを呼び出す。 ext2ファイルシステムの場合、ディレクトリのlinkオペレーションは、ext2_link関数である。通常ファイルやシンボリックリンクファイルはlinkオペレーションを持っていない。(リンク処理で操作するのはディレクトリの情報) {{{ ext2_link(リンク元のファイルのdentry、移動先のディレクトリのiノード, 新しいdentry) if(ディレクトリなら) return エラー 移動先のディレクトリに新しいdentryを登録(ext2_add_entry関数) ディレクトリエントリに、リンクするファイルのiノード番号を書き込む ◇ディレクトリブロックの遅延書き込み要求(mark_buffer_dirty関数) if(SYNC属性 ?) { ◆ディレクトリブロックの書き込み(ll_rw_block関数, wait_on_buffer関数) } ディレクトリブロックを読み込んだバッファの解放(brelse関数) リンクするフィアルのiノードのリンク数を1増やす(i_nlinkメンバ) ◇リンクするファイルのiノードの遅延書き込み要求(mark_inode_dirty関数) 新しいdentryとファイルのiノードのリンク(d_instantiate関数) }}} [[Embed(internal22-images:img48.gif)]] '''問題点''' 1. 親ディレクトリiノードのリンク数が遅延書き込みとなっている。このタイミングでシステムクラッシュすると、実際より一つ少ないリンク数であるように見えてしまう。しかし、これはfsckにより簡単に修復できる。fsckをかけずに運用を行った場合、このファイルの削除すると存在しなくなったファイルを参照するディレクトリエントリが残ってしまい危険である。 ---- ''(NIS)HirokazuTakahashi [[BR]]2000年06月11日 (日) 22時29分57秒 JST''